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コムスコア オンライン広告配信、半分以上は見られていない現実が明らかに-「vCE Charter Study」日本版をリリース

コムスコア・ジャパン株式会社は本日、オンライン広告キャンペーンの現状に関する調査の結果をまとめた白書である、「vCE Charter Study」の日本版をリリースしました。調査によれば、調査対象の全計測インプレッションのうち、実際に閲覧される場所に配信されたインプレッションは49%であり、半分以上は見られていないということがわかりました。本調査は、「広告は見られていたのか」「ターゲットにリーチできていたのか」「理想的なサイト上で見られていたのか」等の基準に則り、各キャンペーンの効果を評価したものです。

調査の全文(日本語)は以下のリンクよりダウンロードいただけます。

http://www.comscore.com/jpn/Insights/Presentations_and_Whitepapers/2013/vCE_Charter_Study_Japan

 

本白書の結果抜粋

この「vCE Charter Study」により、日本のオンライン広告配信の現状が明らかになりました。以下は内容の抜粋です。

  • 半分以上の広告は『見られていない』:配信された広告インプレッションのうち、ビューアビリティ*1率は他の地域よりも低い49%であり、半分以上の広告は見られていないという結果になりました。また、数値が高いキャンペーンが70%以上だったのに対し、低いキャンペーンでは20%前半と、キャンペーンごとにかなり大きな開きがあることもわかりました。
  • ほとんどの配信はターゲット地域内:ターゲット地域外である日本国外へ配信された比率は4.2%でした。中でも最も多かった国外の配信はアメリカで、約1/4を占めていました。こちらもキャンペーンごとにバラつきがあり、100%国内に配信されたキャンペーンもあれば、10%以上が国外に配信されてしまったものもありました。
  • ブランドイメージに影響のあるページに配信された割合はアジア圏の9倍:全計測インプレッション中、ブランドイメージを損なう可能性のあるコンテンツページに配信された割合は0.92%で、アジア太平洋圏と比べて9倍以上の結果となりました。このようなページに1回でも広告配信があった場合、ブランドイメージに対するダメージは大きいでしょう。

*1…広告枠の50%以上が1秒以上、閲覧可能な場所に掲出されていること(IAB定義より)

 

この結果を受けて、コムスコア・ジャパンのカントリーマネージャー、前川洋輔はこのように述べています。

「今回の調査では、日本のディスプレイ広告市場における根本的な課題を浮彫りにする結果となりました。ブランディング・獲得系にかかわらず、クリエイティブ本来の力を最大限に発揮するためにはまずインターネットユーザーが閲覧できる状況でなければならないにもかかわらず、調査の実に半数以上のインプレッションは閲覧が不可能であり、結果多くの広告投資の無駄を示唆する、衝撃的なものとなりました。

米国のMedia Rating Council (MRC)が年内にもビューアブルインプレッションをオンライン広告の新しい通貨とするとの報道もあるなか( http://www.mediapost.com/publications/article/206543/reduce-unmeasurable-inventory-now-viewable-impres.html#axzz2bxiv5HuV )、このビューアビリティの計測が国内においてもいかに重要かは、今回の調査結果からも明らかでしょう。

また、ブランドイメージを損なう可能性の高いコンテンツに配信された広告インプレッションは、全体の0.92%という結果について、1%未満であるとはいえ1度でもそのようなページに配信がされればブランドにとって大きなダメージに繋がる可能性があることを、すべてのプレイヤーが再認識すべき状況であると考えます。インターネットにより情報の深堀りが容易に可能となった今日、あらゆる広告キャンペーンが成功する可能性は十分にある反面、1つの不適切なインプレッションがブランドイメージへの大きな棄損に繋がる可能性も十分に存在します。これを無視した展開は企業にとって高いリスクを伴っていると言えるでしょう。

広告主にとっては、自社の広告がどのようなページに配信され、どのような人に見られたのかを把握することが、あらゆる広告効果の観点から重要かつ根本的なニーズになるべきであり、同時にパブリッシャーを始めとするあらゆるプレイヤーは、この点を十分に考慮したメニュー提供を実施すべきです。これにより国内のディスプレイ広告市場のさらなる健全化を実現し、クリエイティブのもつ力を最大限発揮できる状況を提供し、インターネット広告が様々な目的に対して最も有効なメディアとして成熟することを期待します。」

 

「vCE Charter Study」日本版について

オンライン広告配信の現状とその効果についての理解を促進、vCE Charter Studyに本番ではビューアビリティやブランド保護、ターゲットへのリーチ等の各指標の現状を、多くの企業様ご協力のなか、15億インプレッション以上、全76キャンペーンに対して調査を実施しました。日本版に先駆け、コムスコアではアジア版、米国版、ヨーロッパ版、カナダ版を既に公表しています。

 

validated Campaign EssentialsTM (vCE) について

vCEは、アドベリフィケーション要素を軸とした、広告接触者に関するキャンペーン効果測定ツールです。インプレッションをビューアビリティやブランド保護の観点から計測し、さらにコムスコアの膨大な調査対象者の情報を活用することで、有効インプレッションを発生させたユニーク閲覧者に関するリーチ状況やフリークエンシー、GRP等の測定値をレポートします。また、リーチしたユーザーのデモグラフィック情報だけではなく、ユーザーの興味・関心傾向を示す行動セグメントを軸にした評価をすることもできます。クリックだけではない、効果的なリーチを促進させるための新しいキャンペーン効果測定ツールです。

 

コムスコアについて

コムスコア・ジャパン株式会社は、デジタル・ワールドの利用動向調査における分野で世界をリードするグローバル・カンパニーである、米コムスコア(comScore, Inc. NASDAQ: SCOR)の日本法人として、携帯端末からPCまで世界中のデジタル・マーケティングの可視化情報を提供しています。

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