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ネットエイジアリサーチ オレンジリボンに関する調査2011 ~「子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがある」2割~ 『ネットエイジア調べ』

 モバイルリサーチ(http://www.mobile-research.jp/)を展開するネットエイジア株式会社(http://www.netasia.co.jp/)(本社/東京都中央区、代表取締役:三清 慎一郎、以下ネットエイジア)では、オレンジリボンに関するアンケートをモバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により実施し、18~59歳の男女2212名の携帯電話ユーザーの回答を集計いたしました。

 今後もネットエイジアでは、世の中の関心が高いテーマの調査、今後のトレンドを占える調査など、マーケティングシーンで役立つさまざまな情報をモバイルリサーチによりタイムリーに提供してまいります。また、弊社では社会的意義のある調査を積極的に行い、その結果を発表することでCSRの向上に努めてまいります。

 今回調査結果については、モバイルマーケティング情報ポータルサイト「モバイルマーケティング.jp β版」(http://www.mobile-marketing.jp/)にてご覧いただけます。

◆ オレンジリボン認知率34.3%、女性は4割、18~29歳は4割半
◆ オレンジリボン運動への関心7割強、オレンジリボンを知らなかった方も6割半が関心を持つ

 回答者全員(18~59歳の男女:2212名)に「『オレンジリボン』をご存知ですか」と質問したところ、「詳しく知っている」が4.6%、「名前を聞いたことがある程度」が29.7%となり、認知率は34.3%となった。男女別では女性の認知率(40.3%)が男性の認知率(28.3%)を12.0ポイント上回る結果となった。また、年代別では低年代ほど認知率が高くなり、18歳~29歳で46.4%、30~39歳で40.0%、40~49歳で29.3%、50~59歳で22.8%であった。

 次に、回答者全員にオレンジリボンについての説明(「オレンジリボン」は「子ども虐待の現状を広く知らせ、子ども虐待を防止し、虐待を受けた子どもが幸福になれるように、という気持ちが込められたもの」で、「NPO 児童虐待防止全国ネットワーク」が主となって活動を行っています。また、厚生労働省は2007年の11月から、毎年11月を児童虐待防止推進月間とし、オレンジリボンの啓蒙活動や、イベント実施を推進、市街をオレンジの色で埋め尽くそうという計画を推進しています。)を行った上で、「『オレンジリボン運動』に関心があるか、関心を持ったか」と質問したところ、「関心あり」との回答が72.7%(「非常に関心がある・関心を持った」16.1%と「やや関心がある・関心を持った」56.6%の合計)となった。オレンジリボン運動への関心度を男女別で比較すると、認知率と同様に女性が男性より高くなり、「関心あり」と答えた男性が65.5%であるのに対し、女性は80.1%となった。また、回答者のうちオレンジリボンを「知らない」と答えた方では、説明を読んだことでオレンジリボン運動に6割半(64.7%)が「関心あり」と答えた。オレンジリボンの認知率は3割半に留まったが、児童虐待に関する運動と知ると関心が高いようだ。

◆ 両親が共に育児へ参加3割、共働き家庭では4割弱
◆ 母親より父親の育児比率が高い家庭は1%以下

 回答者のうち同居している12歳以下(小学校6年生までの児童)の自分の子どもがいる方(1046名)に、父親と母親の育児の参加状況を質問したところ、「母親の比率が高い(計)」は69.3%(「ほとんど母親だけで育児をしている」12.0%と「だいたい母親が育児をしている」30.8%、「どちらかというと母親が育児をしている」26.5%の合計)となった。一方、「両親(自分と配偶者)ともに育児をしている」と答えた回答者は30.1%で、「父親の比率が高い(計)」は僅か0.6%(「ほとんど父親だけで育児をしている」0.1%と「だいたい父親が育児をしている」0.0%、「どちらかというと父親が育児をしている」0.5%の合計)であった。また、回答者のうち両親が共働きである方の38.3%が「両親(自分と配偶者)ともに育児をしている」と答え、父親または母親のどちらかが片働きである回答者(22.4%)よりも15.9ポイント高くなった。共働きの家庭ほど両親が育児を分担する傾向にあるようだ。

◆ 自分を「イクメン」だと思う・将来なると思う男性4割半
◆ 児童をもつ父親は4割弱が自身を「イクメン」と評価

 母親よりも父親の育児比率が高い家庭は1%以下であることがわかったが、男性は自身の育児参加についてどのような評価をしているのだろうか。回答者のうち、男性の方(1111名)にイクメンについての説明(「イクメン」とは、育児を楽しむ男性や育児を積極的に行う男性のことです。)を行った上で、「あなたはご自身のことを『イクメン』だと思いますか、将来『イクメン』になると思いますか。」と質問したところ、全体で自身をイクメンだと「思う(計)」との回答が44.4%(「そう思う」10.6%と「ややそう思う」33.8%の合計)となった。また、12歳以下の自分の子供と同居している男性では38.6%が自身をイクメンだと「思う(計)」と回答した。小学校6年生までの児童をもつ父親の育児比率は母親よりも低かったが、4割弱は自身をイクメンだと評価していることがわかった。

◆ 「育児でストレス」親の6割が経験、夫婦仲が悪い家庭では7割
◆ 両親共に育児に参加する家庭は育児ストレスを感じにくい傾向

 回答者のうち同居している自分の子供がいる方(1099名)に、「育児に対してストレスを感じたことがあるか」質問したところ、ストレスを「感じる(計)」は60.8%(「よく感じる」11.3%と「たまに感じる」49.5%の合計)となった。

 それでは、育児に対するストレスは、両親の夫婦仲や育児の参加状況に左右されるのだろうか。回答者のうち夫婦仲が「円満である」と答えた方(以下円満家庭)と「円満でない」と答えた方(以下不和家庭)で比較してみたところ、円満家庭では育児のストレスを「感じる(計)」が58.3%となり、不和家庭(70.6%)より12.3ポイント低くなった。また、育児の参加状況で比較すると、「母親の比率が高い(計)」と回答した方では育児のストレスを「感じる(計)」が63.5%であったのに対し、「両親(自分と配偶者)ともに育児をしている」と回答した方では53.3%と10.2ポイント低くなった。夫婦仲が円満な家庭や両親とも育児に参加する家庭は、比較的育児のストレスを感じにくいようだ。

◆ 「近所やまわりの子供の様子に関心を持っている」5割弱
◆ 「児童虐待と夫婦間の不和は関係があると思う」8割強
◆ 「日本は児童虐待に対しての対策が不十分だと思う」4人に3人

 次に、育児や児童虐待に関連する様々な項目についての意識を調査した。回答者全員にそれぞれの項目についてどの程度賛同するかを聞いたところ、「近所やまわりの子供の様子に関心を持っている」の項目では、全体で「思う(計)」が48.1%(「そう思う」12.7%と「ややそう思う」35.4%の合計)となった。また、「児童虐待と育児での地域や家族からの孤立は関係性があると思う」では「思う(計)」が75.7%、「児童虐待と夫婦間の不和は関係があると思う」では82.2%、「児童虐待と経済的な困窮は関係性があると思う」では64.7%、「父親の育児休業取得率向上は、児童虐待防止に繋がると思う」では45.8%、「児童相談所、警察、市町村の協力体制構築が児童虐待防止に繋がると思う」では68.8%、「日本は児童虐待に対しての対策が不十分だと思う」では75.1%となった。前の設問で育児にストレスを感じにくい傾向のあった「夫婦仲が円満である家庭」は、ここでも児童虐待防止に効果があると考えられていることがわかった。

 また、上記のそれぞれの項目について、「オレンジリボン運動への関心度」で比較したところ、オレンジリボン運動への関心が高まるほどそれぞれの項目について「思う(計)」との回答が高くなる傾向がみられた。特に、「近所や周りの子供の様子に関心を持っている」の項目では顕著な差があり、オレンジリボン運動に「関心あり」と回答した方では「思う(計)」が56.9%となり、「関心なし」と回答した方(24.5%)と比べて32.4ポイント高くなった。

◆ 「子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがある」2割
◆ 「子供に大声で怒鳴ってしまう」6割強、育児ストレスを感じる親では7割強
◆ 「子供を無視してしまうことがある」2割弱
◆ 夫婦仲が不和の家庭「子育てを放棄したくなることがある」2割強
◆ 「自分が子供を虐待しているのではないか不安になることがある」1割弱

 現在実際に子育てをしている方は育児や児童虐待にどのように向き合っているのだろうか。回答者のうち同居している自分の子供がいる方に、育児や児童虐待の実態に関連する様々な項目についてどの程度あてはまるかを質問したところ、「『しつけ』と『体罰』の境目がよくわからない」という項目では、全体で8.5%の回答者が「あてはまる(計)」(「あてはまる」1.7%と「ややあてはまる」6.8%の合計)と答えた。また、「子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがある」という項目では「あてはまる(計)」が19.5%、「子供に大声で怒鳴ってしまうことがある」では61.5%、「子供を無視してしまうことがある」では17.7%、「子育てを放棄したくなることがある」では11.8%、「子供を叱りすぎて反省することがある」では47.9%、「自分が虐待しているのではないか不安になることがある」では7.7%となった。大多数の親が「しつけ」と「体罰」の違いを理解しているものの、2割の方が子供を叩いてしまったり、6割強の方が大声で怒鳴ってしまったりしているようだ。

 また、上記のそれぞれの項目について、「育児ストレス」や「夫婦仲」で比較すると、いずれの項目においても育児ストレスを感じない方や円満家庭では「あてはまる(計)」の回答が低くなるという傾向がみられた。特に、「子供に大声で怒鳴ってしまうことがある」の項目では、「育児ストレス」によって顕著な差が見られ、育児ストレスを感じる方の73.3%が「あてはまる(計)」と回答したのに対し、育児ストレスを感じない方で「あてはまる(計)」と回答した方(43.1%)より30.2ポイント高くなった。また「子育てを放棄したくなることがある」の項目では、「夫婦仲」によって顕著な差がみられ、不和家庭の「あてはまる(計)」は23.2%であったのに対し、円満家庭では9.1%と14.1ポイント差となった。育児に対するストレスが溜まっている親は子供を怒鳴りつけやすく、夫婦仲が悪い家庭の親は子育てを放棄したくなりやすい傾向があるようだ。

◆ 子育ての悩みを相談できるのは、やっぱり「配偶者」6割半
◆ 母親の子育て相談、相手は「ママ友」66.7%

 回答者のうち同居している自分の子供がいる方に、「子育ての悩みや育児方法などを相談したことがある相手」を複数回答形式で質問したところ、全体では「配偶者」が最も多く64.8%、続いて「自分の親」が51.6%、「友人(子供をもつ)」が47.8%、「ママ友、パパ友」が40.8%となった。また、性別で比較すると、全ての選択肢で女性は男性よりも回答割合が高くなり、「ママ友、パパ友」に相談する女性(66.7%)と男性(15.0%)で51.7ポイント差、「友人(子供をもつ)」では31.9ポイント差(女性63.8%、男性31.9%)、「自分の親」では28.7ポイント差(女性66.0%、男性37.3%)、「保育園・幼稚園・学校の先生」では25.7ポイント差(女性36.4%、男性10.7%)となった。また、子育ての悩みや育児方法などを「相談したことがない」と回答した男性は25.0%で、父親の4人に1人は子育てに関する相談を誰にも寄せていないことがわかった。
また、子育ての悩みや育児方法などを「相談したことはない」と回答した方以外の944名に対し、「子育ての悩みや育児方法などを最も相談した相手」を聞いたところ、「配偶者」と回答した方が最も多くなり48.2%、続いて「自分の親」が19.1%、「友人(子供をもつ)」が11.8%、「ママ友、パパ友」が10.4%の順になった。

◆ 「虐待する親には親権停止」「児童虐待は厳罰」に賛同9割強
◆ 虐待防止の法整備「緊急性が高いと思う」9割

 児童虐待防止の為に自治体や国で進められている法整備に対する意識を調査した。全回答者に対し、「児童虐待から子供を守るために親権を一時的に停止させるなどの『親権制限制度』を導入する民法改正に賛成ですか。」との質問を行ったところ、「賛成である」が93.9%となった。また、「『虐待致死罪』を新設し、虐待事件加害者への厳罰化することについて賛成ですか。」との質問に対しては、「賛成である」が92.5%となった。児童虐待を行う加害者への対処、厳罰化に関しては大多数の支持が得られていることがわかった。

 また、「子供を虐待から守るための政府や地方自治体による具体的な施策は、今、緊急性が高いと思いますか。」との質問をしたところ、「緊急性が高いと思う(計)」との回答が90.3%(「緊急性が非常に高い」44.0%と「緊急性がある程度高い」46.3%の合計)となり、児童虐待防止への法整備は緊急を要するとの意見が大多数となった。

 ※注:本調査レポート内においては、小数点以下2桁を四捨五入処理しており、数値の合計が100.1%もしくは99.9%となる場合がございます。

調査概要(クローズド調査)

○調査対象・・・18~59歳の携帯電話ユーザー
○調査期間・・・2011年4月22日~5月2日
○回答サンプル数・・・2212名(回答者キャリア内訳:NTTドコモ57.4%、au33.2%、ソフトバンク9.4%)

□調査内容

・あなたは「オレンジリボン」をご存じですか?
・あなたは「オレンジリボン運動」に関心がありますか、関心を持ちましたか?
・あなたのご家庭では父親、母親のどちらが主に育児を行っていますか?
・あなたのご家庭の父親、母親の就労状況について教えてください。
・あなたは育児に対してストレスを感じることがありますか?
・あなたのご家庭は夫婦円満だと思いますか?
・あなたはご自身のことを「イクメン」だと思いますか、将来「イクメン」になると思いますか?
・「しつけ」と「体罰」の境目がよく分からないと思いますか?
・子供を叱るときに度を越して叩いてしまうことがありますか?
・子供に大声で怒鳴ってしまうことがありますか?
・子供を無視してしまうことがありますか?
・子育てを放棄したくなることがありますか?
・子供を叱りすぎて反省することがありますか?
・自分が虐待しているのではないか不安になることがありますか?
・あなたは近所やまわりの子供の様子に関心を持っていますか?
・児童虐待と育児での地域や親族からの孤立は関係性があると思いますか?
・児童虐待と夫婦間の不和は関係性があると思いますか?
・児童虐待と経済的な困窮は関係性があると思いますか?
・父親の育児休業取得率向上は児童虐待防止に繋がると思いますか?
・児童相談所、警察、市町村の協力体制構築が児童虐待防止に繋がると思いますか?
・日本は児童虐待に対しての対策が不十分だと思いますか?
・あなたは子育ての悩みや育児方法などを誰かに相談したことがありますか?
・あなたが最も多く子育ての悩みや育児方法などを相談した相手は誰ですか?
・「親権制限制度」を導入する民法改正に賛成ですか?
・「虐待致死罪」を新設し、虐待事件加害者への厳罰化することについて賛成ですか?
・子供を虐待から守るための政府や地方自治体による具体的な施策は、今、緊急性が高いと思いますか?

本件についてのお問い合わせ

マーケティング事業本部 担当:安高(アタカ)
http://www.mobile-research.jp/
Tel: 03-3552-8041
Fax: 03-3552-8042
mobile-press@netasia.co.jp

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